セミクジラ類とコククジラ

参考図書 ”クジラとイルカの図鑑”マーク・カーワディン著 日本ヴォーグ社

ホッキョク・クジラ(北極鯨)

学名

英名

個体数

 Balaena mysticetus   Bowhead Whale   6.000〜12.000 



他の大型クジラと比べ体長の割に体重が重い
北極圏を住家ととする、唯一のクジラ
独特の白いあごやカラシティ*、背びれが無い事
から識別できる。

北極クジラは、他のクジラより長いクジラヒゲを持つ
(3m以上、5.8mもあった固体も有ると言われる)
利用価値が高かったため、19世紀中ごろには
50,000頭程生息していた事が確認されていたが
絶滅に瀕するまで捕獲されてしまった。

体長
 成獣・・・14〜18m
 新生仔・・・4〜4.5m
 成獣の体重・・・60t〜100t


英名は巨大な頭が弓形(bow-shap)を
していることから。

別名
グレートポーラ・ホエール アークテック・ホエール
アークテックライト・ホエール グリーンランド・ホエール
グリーンランド ライト ・ホエール
セミ・クジラ(背美鯨)

学名

英名

個体数

 Eubalaena australis 
 (Southern)
 Northern Right Whale 
 Southern Right Whale
 3.000〜5.000 




ミナミセミ・クジラ(南背美鯨)



ゆっくりと不恰好に泳ぎ比較的沿岸海域に出没
する為、古来から捕鯨の対象となり易かった。
我が県、和歌山 太地の古来捕鯨もこのセミクジラ
を対象として発展している。

目立ち易いカラシティとずんぐりとした背中から特定
し易い。
 セミクジラは好奇心旺盛で遊び好きな
ようで、セーリングと呼ばれる尾ひれを水面に立て
風をうけて進むような行動をすることもある。

 体長
   成獣・・・11〜18m
  新成仔・・・4.5〜6m
     体重・・・30〜80t


 セミクジラは1種なのか、2種なのか
 それとも3種かよく解ってはいない。
 セミクジラ、ミナミセミクジラ、と
 ニホンセミクジラ、この3種を同じセミ
 クジラとする見方と分けるとする見方が
 ある。

別名
ブラック・ライト・ホエール ライト・ホエール(両種)
ビスケイアン・ライト・ホエール(セミクジラ)
コセミ・クジラ(小背美鯨)

学名

英名

個体数

 Caperea marginata   Pygmy Right Whale   不明 



ヒゲクジラの中でもっとも小型、また最も生態が知ら
れていないものです。ミンククジラとの区別が難しく
海での確認例がまれなものです。

強くアーチ状に曲がった顎などで、ミンク
クジラと識別できる。
ミンククジラ、イワシクジラ、ヒレナガゴンドウ
などと混泳している事が確認されている。

体長
 成獣・・・5.5〜6.5m
 新成仔・・・1.6〜2.2m
 成獣の体重・・・3〜3.5t


別名  なし

ニュージーランド、オーストラリア南部
南アフリカなどで座礁している物が
発見されているが、正確な分布は
解っていない。
コク・クジラ(克 鯨)

学名

英名

個体数

 Eschrichtius robustus   Grey Whale   15.000〜25.000 



クジラ類の中で最もよく観察され、メキシコ バハ・カルホル
ニア にある繁殖水域とベーリング海、チュコート海
ボーフォート海西部にある、採餌水域の間を19,000kmも
回遊することが知られている。 海底の砂地を掘るようにして
餌をとることが多いようで、彼らの通った跡がわかり易い


アメリカで捕鯨が盛んだった頃一番のターゲット
とされていた。 今でもアラスカ原住民には
年間幾頭かの捕鯨が認められている。

体長
 成獣.・・・12〜14m
 新成仔・・・4.5〜5m
 成獣の体重・・・15〜35t


別名
カルフォルニア・グレイ・ホエイル デビル・フィッシュ
マッスル・ディッガー スクラッグ・ホエール

子と母のつながりが強く、子を守ろうとアメリカ捕鯨
者を追ったり、反撃した為デビル フィッシュという
別名がついたらしい。 子は母から離れると生きて
いけず衰弱死することが多い。

今日 バハ・カルフォルニアでは保護され人懐っこい
ようです。

* カラシティー(こぶ状隆起)・・・目の上や墳気孔の側顎などのあるこぶ状隆起

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